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スキヤキ・ウエスタン・ジャンゴ

http://www.sonypictures.jp/movies/sukiyakiwesterndjango/index.html
西部劇とか全然知らないのでこの映画がどれだけオマージュに満ち溢れているとかそういうのはサッパリだが、冒頭からタランティーノがよくわからない風景をバックにすきやきを食しているのを観て、ああ多分これはきっと馬鹿馬鹿しくて面白いだろう、と思ってたら、やっぱり予想通りで、楽しく観れた。2重人格?の巡査を演じていた香川照之がとてもいい。「ゆれる」も名演技だったけど、今回もよかった。好きです。
しかし、キヨモリはいったい何であんなにダメ人間なのだろうか。仮にも数百年前の平家の頭領と同じ名を持ち、いまも平氏の一集団の頭領であるにも関らず。一方、ヨシツネは何故あれほどまで強さに対する欲求を持ち、いまだそれを探求し続けているのだろうか。壇ノ浦からもう数百年も経ち、「もう血にしばられている時代じゃないよ」とか何とか知ったような口をきいて平氏と源氏の若者が結婚してしまうような時代であるにも関らず。正しい答えなんてもちろんわからないし、もしかしたらそもそもそんなものないのかもしれないけれど、少なくとも彼ら2人を見ていて思ったのは、時代や環境というものは確かに人を変えるのかもしれないが、しかしそれらは結局人の本質に何ら影響を与えるものではない、ということだ。どこにいようと何をしていようと、何かを成し遂げる者は何かを成し遂げるし、何かを成し遂げない者は何かを成し遂げない。時代や環境のせいにして何もしないような人間は、きっとそれらが変わったところで何もしやしないのだろう。言いたいことも言えないこんな世の中は毒だの何だのと昔誰かが歌っていたが、世の中のせいにしていてはどれだけ時が経ったところで変わるものも変わりはしない。言いたいことは言わなきゃ伝わらない。わかってはいるけれど、わかってはいるんだけれども、これがなかなか難しい。