TOEICとたくさんのふしぎのはなし

1年ぶりくらいにTOEICを受験しに、行ったことのない、とある大学へ行った。JRから私鉄に乗り換えて20分くらい。自分はJRの、しかも高架を走っているような路線の沿線にずっと住んでいたので、走っている真横を家並みが通り過ぎていくあの私鉄の光景にはいまだに慣れないんだけど、なんか駅と駅の間隔がえらく近くて、スピードもそこそこで、自転車で走ってるおじいちゃんと微妙に並走したりするのは、町に溶け込んだ電車って気がして、なんとも言えずいいなと思った。
試験はリスニングが相変わらずさっぱりで、試験中に若干絶望的な気持ちになったものの、すぐに気を取り直して適当にこなした。試験を終えて外に出ると、地面が濡れていた。雨が降ったようだった。駅までの道を歩いていたとき、ふと横を見ると、緑で覆われた上り基調の道があった。雨後の空気感ともあいまって、独特の雰囲気を漂わせていた。それを見て、昔、実家で購読していた、たくさんのふしぎ、という雑誌のことを思い出した。
たくさんのふしぎは(多分)月刊誌で、毎月父親が読んでいたニュートンとともに楽しみにしていた雑誌だった。いろいろなものごとについて、絵や写真を使いながら、面白く説明をしてくれるような本だった。特に絵はいい絵が多くて、とても楽しみだったように記憶している。その中で一番好きだったのが、迷路の特集の号だった。表紙が、丸太でできた迷路の絵の本で、中にはいろいろな迷路の絵が描かれていた。確かクノッソス宮殿の迷宮なんかもあったような気がする。その中に、宮殿の庭に、木々で作った迷路の絵があって、それがちょうど今日見た風景に似ていたので、この本のことを思い出したのだった。あの本をもう一度読みたいなと思って実家に電話してみたのだが、ずいぶん前に捨ててしまったらしい。残念だ。また、どこかであの本を見つけたら買って読んでみたい。
追記。たくさんのふしぎは今も発行されているらしい。今度買ってみよう。あと、上で書いた本は「迷宮へどうぞ」という回で、amazonに登録されていた。すごいなamazon

迷宮へどうぞ (たくさんのふしぎ傑作集)

迷宮へどうぞ (たくさんのふしぎ傑作集)