紫色のクオリア

シュタインズ・ゲートのウェブ上の感想なんかを見ていたところ、シュタインズゲートとテーマが似ているラノベということで名前が挙がっていたので読んでみた。面白かったけど、文章があまり自分の好みの文章ではなかった。確かにシュタインズ・ゲート的なので、シュタインズ・ゲート好きな人なら試しに読んでみてもいいかもしれない。ただ、なんか主人公が過去に遡っていく理由が希薄すぎていつのまにか過去を遡り始めているような感じだったので、そのへんはもう少し上手く書いてほしいかったなー、と思った。また、テーマが類似のゲームと小説を続けて鑑賞したことで、あらためてゲームという媒体のよさを実感した。「ノベルゲームってようするに小説でしょ。選択肢のないひぐらしなんかは特に。だったら小説にして読めばいいじゃん」みたいなことを言う人もたまにいるけど、それは全然違うんじゃないか。文章だけじゃなくて絵や音楽もあって初めて成り立っているのがきっとゲームで、ゲームだから読めるっていうのもきっとあるんじゃないかと思う。だってたとえばシュタインズ・ゲートのテキストそのままの小説があったとして、それを読んでいたとしたらまず間違いなく序盤で放りなげてたと思うし。