やはり「えいえん」なんてないんだ

ズッコケ三人組の涙の卒業式」を読んだ。ラストの場面では思わず泣いてしまった。昔、ズッコケ三人組ファンクラブにも所属していたほどにズッコケ三人組が好きだった僕は、小学校以来、ずっと彼ら三人の冒険を追いかけ続け、一緒に様々な冒険をしてきた。色んな冒険を経ていくうちに、いつのまにか僕は小学校を卒業し、中学校を卒業し、高校を卒業し、大学生にまでなってしまったけれど、彼らはずっと八雲県花山市立花山第二小学校の6年1組の生徒として冒険を続けていた。それがずっと続くと思っていた。彼らはいつまでも小学生でありつづけるのだと、そう思っていた。しかし、そんなものは幻想なのだ。それが幻想だということは、僕だってもちろんわかっていたけれど、それでもそんな現実から眼を逸らしつづけていたかった。ずっと、ずっと。――だけど。
「えいえん」なんてどこにもない。
三人組は冒険を通じて様々なことを教えてくれたが、彼らは最後にそんなメッセージを残して、花山第二小学校を卒業していった。別れは悲しいことだけれど、涙なんて拭いて、僕も今、彼らと一緒に花山第二小学校を卒業しようと思う。10年以上にも渡る長い付き合いだったけれど、どうもありがとう。楽しかった。