下流社会
ベストセラーになっている、三浦展「下流社会」を読む。うわあやべえ僕このまま行くと間違いなく下流じゃんとか思って焦る。自分らしさ、とか、自由に生きる、とか言ってるとやばいらしい。年収300万以下の生活なんてしたくはないので頑張らなければ!……などと思ったけど、では一体何を頑張ればいいのか、って考えたら特に頑張るべきことなんて思いつかなくて、就職?とか一瞬思ったりもしたけど、就職を頑張るって言ってもなあ、などと思ってしまい、結局やる気は消えて元の位置に戻る。何でここまで何もかもにやる気がでないのだろうか。自分でも不思議だ。そういやもうテストも始まるっていうのに何もやっていない。毎回テストに対するやる気が減少していく。講義に出席しない人間が単位を取れてしまうような授業なんて意味ないし、時には優が取れてしまうような授業なんておかしな話だ、と思ってやる気がしなくなる。といっても行かなくたって単位取れるんだから別にいいや、と授業に行かないのは自分なのだが。終わってる。金をドブに捨てているようなものだ。こんなダメ私大でも、授業料は決して安くないのに。貸与奨学金まで使ってさ。泣けてくる。だったら授業行けよ、って感じなのだが、行ったってどの講義にも興味がないしそもそも面白くないから寝てるだけで時が過ぎるから、大学に行っても授業に行かずに部室でだらだらしてたりするのである。じゃあもう辞めればいいじゃないか、というのもあるが、僕は貧乏性なのでここまで払ってきた学費を無駄にしたくはないし、それに大学中退なんてしたらそれこそ即ニートの仲間入りを果たしてしまう。そんな風に流行の最先端を追いたくはない。だから結局何もすることは出来ずに嫌だ嫌だといいながら通い続ける羽目になるのである。でもそれも順調に行けばあと1年とちょっとだ。早く終わって欲しい。本当に。と、そんなことをこの本を読んで思った。この本自体は特に目新しいことを言っているようには僕には感じられなかった。普段漠然と思っていることがそのまま書かれているような感じだった。ただ、そのような漠然と思っていることを具体的な数字とともに文章で示し、それを世に問うたことが新鮮といえば新鮮だったのだろう。キャッチーなタイトルとも相俟って。確か「警世の書だ」とかなんとか帯には書かれてたけど、そこまでの説得力がこの本にあるとは僕には思えない。統計学とかあまり知らないので大したことが言えるわけではないけど、どのサンプルの数も少ないように思えるし、そもそも仮説ばかりでそれについての論証がほとんどされていないように思うからだ。この本は面白そうだと期待していたのだけど、期待していたほどではなかったので残念。これなら、SPA!とかAERAの馬鹿馬鹿しい上流&下流特集記事のほうがよっぽど面白い。
この本とは全く関係ないけど、今読んでいる孤独―自己への回帰のほうがずっと面白い。考えさせられる。でも多分こんな本を読んでると下流になってしまうんだと思う。ああ、恐ろしい。