フォー・ルームス

フォー・ルームス [DVD]

フォー・ルームス [DVD]

昔、多分小学生か中学生くらいの頃に夜中にテレビでやっているのを観て、面白かったから記憶に残っていた映画。最近ふとこの映画のことを思い出した。また観てみたいのにもかかわらずタイトルを思い出せずにいたところ、タランティーノで検索をかけたときにひっかかって、ああこれだったのか!と運命の再開を果たしたのであった。というのがこの映画を観ることと相成ったきっかけである。
大晦日のホテル、次から次へと巻き起こる変わった出来事に翻弄されまくるベルボーイの話で、4つの部屋での話をそれぞれ4人の監督が手がけている、というオムニバスコメディ映画。どの部屋の話もとても面白い。魔女たちの儀式に始まり、不倫騒動では拳銃を突きつけられ、子守を頼まれたかと思ったらいつのまにかとんでもない光景が目の前に広がっていたり、映画スターとある賭けをしたりする。起きる出来事が面白いだけじゃなくて、ティム・ロス演じるベルボーイがこれまた実にいい。表情や目の演技、ジェスチャー、小心者なのか豪胆なのかよくわからない態度など、どの仕草もコミカルで、漫画にでも出てきそうなキャラクターだ。一番よかったのは、4話目のラスト。「仕事」をやり終えたあと、何事もなかったかのような顔でさっさと軽快な足取りで去っていく彼のクールさには惚れた。カッコいい。