色々2

この中では『ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア』が一番よかった。コミカルだけど主人公たちに来るべき死によってコミカルになりきらず、死にというシリアスな問題に直面しながらも主人公2人の陽気さによってシリアスになりきらず、という、留まることなくどこかに浮かんでいるかのような不思議な雰囲気の映画で、終わったあとには涙が流れた。悲しさによるものなのか、嬉しさによるものなのか、それはよくわからない。そういえば、この映画を観て、木更津キャッツアイを思い出した。もうすぐ死ぬとわかって好き勝手に生きることにしたマーティンともう一人(名前忘れた)に対し、あと数ヶ月で死ぬと言われたのにもかかわらず「普通に生きる」と決めたぶっさん。僕は果たしてどちらを支持するのか。悩む。しかし、考えてみれば僕だってあと数日あるいは数年あるいは数十年経てば死ぬわけだから、多少の時間の差はあるにせよ、彼らとの違いはほとんどないわけで、つまりこの問題は、「人生をどう生きるか」という問題なのである。だが、僕はそれから目を背け、悩んでしまう。どうも僕には真剣さが足りない。全てがどうでもいい、ある種ネタのように思えてしまうことがある(もちろんそうでないときもある)。まいっちゃうね。