日常を壊せ!
日常!日常!また日常!ってな具合に最近は日常という魔物のワナの中にすっかり安住してしまっており、これはいかん、と常々思っていたのだが、それはサークルの友人らも同じだったらしく、やはりここはひとつ非日常を体験せねばダメでござる、という結論に達し、我々の日常=新宿区、あるいは秋葉原、だとすれば、やはり非日常と言ったらヒルズだろう、ヒルズ。という安易な考えのもと、六本木ヒルズに行ってきた。一応今現在森美術館でやってるビル・ヴィオラ展を見に行きたかった、というのも理由としてはあるのだけれども。まあそれはともかく、しかしそれだけじゃ非日常じゃないよなあ、ということで、さらに昼にフランス料理を食べよう、ということになり、フレンチを食してきた。いやー、美味しい。実に美味しかった。ただまあ、普段の昼飯の10倍近いお値段もしたけれど。非日常イエーイ。あとその店にはとある芸能人がいたのを目撃した。流石ヒルズ、TBSテレ朝である(間違えた)。
その後メインのビル・ヴィオラ展へ。ヴィデオ・アートというものに関しては、せいぜいナム・ジュン・パイクの名前くらいしか知らなかったのだが、とても面白かった。特にベールというヴィデオ・サウンド・インスタレーション(と貰ってきた紙に書いてある)が気に入った。部屋の真ん中に何枚もの薄いカーテンのようなベールが一定の間隔で設置されていて、それをスクリーンとして、両側から映像が投影されているというもの。片側には男性の、もう一方からは女性の映像が映し出される。それぞれは独立した映像なんだけれども、それらはベールの真ん中で邂逅する、という、そういうものである。意味がどうこう、というのはもちろん解説のところに書いてあったけど、そういうのはとりあえず置いといても、面白かった。新しい感覚。あれを見るためだけにもう一度行ってもいいかなあ、なんて思ったりもする。本日のテーマ、非日常にふさわしい展示だった。しかしあれだけの展示を見れてさらには展望台にも行けてたったの1000円(学生プライス)というのは安すぎると思う。そりゃカップルもぎょーさん来るわ、と友人らと互いに納得した。その後、テレ朝に行ってみたり渋谷や原宿やらに行って、家路についた。
たまにはこういう日も悪くないと思える一日だった。でも毎日はいいや。