バベル

地元の映画館はいつ行ってもほとんどガラガラで、両側に人がいるなんてことはまず考えられなかったのだが、めちゃめちゃ人が多かった。マスコミが色々と騒いだ効果がこんな僻地にも表れている。
複雑に絡み合った、というほどではないけど、まあそれぞれ関係のある4つの物語によって「家族」という関係が様々なカタチで描かれている。だけど、2時間半弱という短い時間で4つもの話を詰め込んだものだから、ひとつひとつの話がどうしても弱くなってしまっていて、あまり印象に残らない。で、ひとつひとつの話は弱いのに、たまに過激な、生々しいシーンなんかを挿入するものだから、それらのシーンが無駄に際立ってしまっていた。バランスがあまりよくない。何かと話題になった菊池凛子の登場する日本の物語は、結構興味深い内容を扱っていて、その題材だけでひとつの映画を作ったほうがよかったんじゃないかなーとか思う。
そういうわけで、面白そうな雰囲気はあるんだけど、惜しい映画、という感じ。