3年

毎朝会社に行ったらとりあえず置いてある日経新聞日経産業新聞を読むのが日課で、最近は年度末ということもあって人事異動の欄が結構大きかったりする。それらを見ていて、あーもう4月から新年度なんだなあ、と思うとともに、そういえば3月が終われば自分が働き出してからもう丸3年も経つのか、ということに気がついた。
3年というのはそれなりに長い期間ではあると思うんだけど、振り返ってみるとあっという間だったような気もする。「大学新卒は就職後3年で3割がやめる」ちょうど自分が就職した頃にはそんなことが言われていて、似たようなタイトルの新書も売れていたような記憶があるけど、今自分が働いている会社に同期入社した100人ほどの同期の人間のうち、やめたのなんてほんの数人である。今の会社はゆるい会社なので辞める人間もそれほど多くないのかもしれないけど、周りの別の会社で働いている友人に聞いたってそんなに沢山の退職者はいないようなので、きっと業界なり会社規模なりによって極端に退職者数等に差があるということなのだろう。働きはじめる前は「3年後の働いている自分」というものがまるでイメージできなかったので、ああ自分みたいな人間がきっと3年以内にやめてしまうんだろうなあ、なんて思っていたのだが、今もこうして働いている。今の仕事自体は特段楽しいわけでもないけど嫌過ぎるというわけでもないので、普通にやってればこのまま続けていくことは可能だろう。
ただ、可能だからといってそれに格別満足しているわけでもないというのが難しい。今の会社は就職時に自分が望んでいた要素は大体満たしているんじゃないかと思う。営業でなく、激務でなく(大体18時台に退社する)、休日出勤もなく(一度もない)、接待等もなく、そこそこのお金がもらえる。人間関係も良好だ。それで十分といえば十分のはずなんだけど、どこか自分が満足していないことに気づいている。そんな話を知り合いなんかにしたりすると、「それは贅沢な悩みだよ、世の中にはもっと終わってる仕事も沢山あるんだから」といったことを言われたりするんだけど、でも、他人の仕事が大変だからということを知ったからといって、僕自身がそれで満足するというわけではない。相対的な良さっていうのは、結局何らの具体的な救いを与えてくれるものではないのだ。
仕事に満足できる何かいい方法はないものか、とずっと考えてるんだけどなかなかいい答えが浮かばないので、今はとりあえず休みの日くらい満足したいなと思い映画を観たり野球を観に行ったりライブを聴きに行ったりして、できるだけ自分が楽しいと思えることをすることにしている。休日は将来のために勉強、とか思ってた時期が僕にもありました。