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広場

会社の最寄駅の出口にはおおきなビルが建っていて、その前にいくつかのベンチが並べられている広場がある。毎朝その広場を素通りして会社に向かっていたのだけれども、早く行っても新聞を斜め読みしたりメールチェックしたりするくらいで特にすることもないので、それなら朝の光でも浴びてたほうがいいかな、などと思い、ここ2週間くらい、雨の日以外はその広場にあるベンチに座って10分くらいぼうっとしている。ぎゅうぎゅうなすし詰め電車に乗っているだけで疲れてしまうのだが、そこで10分くらい休憩すると、何となく回復しているような気がする。ただ、ガラス張りのビルの壁面や綺麗な石作りの床に反射する陽光が眩しくて思わず目を細めていたりしていると、ふと、混雑している電車に乗らなきゃいけないことや、これから会社に行かなきゃいけないことや、過去や、未来や、その他もろもろのことについて、なぜそうしなくてはならないのか、なぜそうなったのか、なぜそうなるように思われるのか、という理由を失ってしまうことがある。危ない。気をつけないといけない。気をつけないとあの光に飲み込まれてしまうぜ。とか思いながら今日も会社に向かいます。明日もあの広場でぼんやりできるくらいにいい天気だといいのだけど。