1円理論

道に落ちている1円を発見して、それを拾うという場合を想像してください。このような行為をするときにこんなことを言う人がいます。
「こうやって1円を拾う労力の価値は1円以上だから1円を拾うことで俺は損している」
とかなんとか。多分機会損失と同じような考え方だと思うんですけど、本当に損しているのでしょうか。仮に1円を拾うのに3秒かかっていると考えると、100回拾ったとしたら300秒、10000回拾ったとしたら30000秒のロスが生じているということになります。10000回のうち1回も1円を拾わなかったとすると30000秒分の時間のロスを防ぐことが可能です。こう考えてみると、確かに拾うことで損しているかもしれないなあ、と思うかもしれません。しかし、10000回のうち全く拾わなかったとすると、その人は得ることの出来るはずの10000円を損しているということになります。30000秒というのを分に直してみると30000/60=500分、さらに時間に直してみると500/60≒8.3時間になるので、まとめると8.3時間の時間を得る代わりに得ることの出来るはずだった10000円失っているということになるわけです。時給換算してみると、時給約1205円になります。つまり、時給1205円以下でアルバイトをしている僕のような学生などは、1円を拾った方がずっと特であるという結論に達する、というわけです。
そういうわけで、これからは1円を見つけたら積極的に拾っていこうと思います。……ってどんな決意表明だよ。ああ、っていうか、あれか。お金は交番に届けましょう。ですよね。