ポセイドン・アドベンチャー

ポセイドン・アドベンチャー [DVD]

ポセイドン・アドベンチャー [DVD]

転覆した客船から逃げ出そうとする乗客の話。あのゴツい牧師が「外にいる神ではなくて君の中の神を信じろ、自分自身の力を信じろ」といって、それを自ら実践し、周りの躊躇する人たちを説得しながら自らの運命を自らの力で切り開いていく。最後、出口まであとほんの少しのところで、どうにもいかなくなって、自らを犠牲にして他の人たちを救うシーンは感動した。あの場面での台詞も実にあの牧師らしくてカッコいい。彼は最後まで自分の意思を貫き通して死んでいったのだと思う。
その他、頑固親父や太っちょおばさん、船オタクの子供にとにかくビビリまくりの女性など、色々な人物が実に生き生きと、っていう表現はちょっと変か、上手く描かれていて、面白かった。牧師も好きだが、他に好きなのはマーティン。初めは「ちょっと頭がいっちゃってるんだ」とか言われたりもしていたけど、事故が起きてからは牧師と同じくらい、いや、下手したら牧師以上に冷静で、大人だった。なんで彼があれほど行動できるのかが、ちょっとわからなかった。「孤独を知ってるから」とか、そういうことなのか。
水が迫ってくるという恐怖も十分に味わうことが出来るし、さらには人間味の溢れる、面白い映画だった。