ひぐらし罪滅し編 クリア

ほとんどネタバレは書いてないけど一応伏字。

鬼隠し編、綿流し編、祟殺し編、暇潰し編、目明し編そして今回の罪滅し編とずっとひぐらしをやり続けてきたわけだけど、今作が今までの中でも一番の出来なんじゃないかと思った。今までももちろん素晴らしい出来だけど、今作はそれにも増して素晴らしい出来で、圭一が「あること」に気づくあたりからはマウスを持つ手が震えてきた。圭一が自ら気づき、梨花もそれを知っていた「ありえない別の世界」(ドラえもんの「もしもボックス」によって作り出される平行世界みたいなもの?それを数百年間ずっと梨花ちゃんが繰り返している?)というものが出てきたので、全部の事件を一つのストーリーにして説明しようという試みはおそらく無理なことなんだろうと思う。でもそんなことは正直この「ひぐらし」の面白さの根幹ではなくて、今作のTIPSの中で誰かが言っていたように「でもサイコロを100回も振れば100〜600までの範囲で値は変わる。振れば振るほどに未来は平均値に収束していこうとするのに、実はそれだけ未来の可能性は増えていってる」という一文がひぐらしの面白さを象徴しているのだと僕は思う。世界にありえない未来なんてものはなくて、どんな結末でもそれはありえる未来、ありえた未来なんだ、ということを、ひぐらしはいくつかの「ありえた未来」を僕たちの目の前に提示することによって、はっきりと教えてくれる。そしてそれによってその未来に続く「今」というものの価値を僕たちはこれまで以上に自覚することができるようになるのである。もっとも、それはただ単にひぐらしの構造がそうだからというだけではなく、作者である竜騎士07氏の類稀なる文章力、文章構成力に依るところも非常に大きいが。

とても面白いゲームだった。まだやってない人は絶対にやるべき。ああ、あと今作をやっていて努力・友情・勝利というジャンプ漫画の三大原則を思い出した。ひぐらしはジャンプ的なのかしら?

追記:

フレデリカ=古手梨花という考察をとある場所で見て、あーなるほど。と思った。そう考えればあの冒頭の意味深な文章も理解できるようになるかも。