とろける月や日
僕は基本的に自分のことが信じられないのだが、自分のことが信じられない人間は、論理的に、少なくとも自分のことが世の中の人間の中で一番信じられるということになるのではないか。どういうことかと言えば、自分は自分と四六時中一緒にいるわけであるから、少なくとも自分以外の他人に比べ、自分についての情報を沢山持っていることになる。自分に関する沢山の情報を有しているにもかかわらず、それでも自分のことが信じられないということは、それほど情報を持っていない他人については、より不確定要素が多すぎて信じることなんてできない。結果、自分のことが信じられない人間は、少なくとも自分のことが他人に比べれば一番信じられる、ということになる。
とか、疲れているとこういう心底どうでもいいことが頭をよぎって仕方がないので、そういうときはさっさと眠ってしまえばいい。そんな具合に毎日家に帰ってきて食事をしてお風呂に入ってすぐ眠るを繰り返していると、一週間というものは溶けるようにして過ぎ去っていく。そのようなとろける一週間が積み重なってとろける一ヶ月になり、とろける一ヶ月が積み重なってとろける一年になり、とろける一年が積み重なってとろける人生となるのだろう。とろける人生ってなんだかなあ、と思う反面、まあそれはそれで、と思うところもある。何がいいんだかもよくわからないし、何が悪いのかもよくわからなくなってきている。歳をとるごとにわからないことが増えてきているように思う。以前、世界はもっとシンプルだったんだけどなあ。
さて、とっとと寝よう。