いざ鎌倉
自転車で2日かけて東京を出発し鎌倉・江ノ島を回り、三浦半島を半分くらい走ってまた東京に戻ってきた。ジムでの軽い運動しかしていない自分にはなかなか大変で疲れたけども面白かった。
東京から横浜までは基本的に第一京浜をひたすら突っ走った。自転車で第一京浜を走るのは初めてなので、六郷橋を渡る途中にある家のない方々の“町”や薄暗い鶴見線の国道駅(鶴見線にもいつか乗ってみたい!)、生麦事件の碑などが見れて面白かった。横浜で友人と合流し、鎌倉へは鎌倉街道をだらだらと走る。途中で北鎌倉駅前にあるお蕎麦屋さんで食事。駅前にあるわりになかなか雰囲気もよく、値段も手ごろ。自分はかけそばを食べたんだけど、食べているときにその店の名物はまぶしうどん(卵と絡めてあって、刻み海苔がかかっている)だということを知り、そっちにすればよかったと、ちょっと後悔する。
食後は北鎌倉駅の少し先にある建長寺へ。鎌倉時代に執権の北条なんとかによって建てられた禅寺であり、門から建物までが一直線に並んでいる。建てられた当時のものではなく再建されたものだそうだが、それでも十分な趣きはあるし、壮観だ。あと、建物のそばが涼しくて、日焼けした肌に心地よかった。木造だから熱気を抑えてくれるんだろうか? 建長寺を出て、坂を下りつつ鎌倉へ。ちょうど鶴岡八幡宮の横あたりに出た。さっきの建長寺はそれほど混んでいなかったけど、こちらはさすがに観光客や修学旅行生たちで賑わっている。鶴岡八幡宮には2人とも来たことがあったので、スルーして由比ガ浜の方へ。しかし着いたところ強風で砂浜の砂が飛んできて目に入りまくりで自転車で海岸沿いを爽やかサイクリングって感じでもなかったため、駅の方に戻り内陸から長谷に向かうことにする。長谷につき、適当なところに自転車を停め、高徳院にある大仏を観る。いわゆる鎌倉の大仏である。以前鎌倉に来たときはこちらには来なかったので、観るのは初めてだ。なかなか大きくてよい。大きいことはいいことだ。ただ、昔修学旅行で行った奈良の大仏のほうが大きいし、インパクトはあるように思った。高徳院を出た後は宿へ向かう。素泊まりで2人分合わせてビジネスホテルのシングル1部屋の値段くらいの宿なので、どんなところかと思っていたら、なんか民家を改造したような感じの宿だった。自転車旅行ならこれで十分だ。
宿に荷物を置き、江ノ電に乗って和田塚駅で降りる。THE BANKというバーに行くためである。古そうな建物でとても雰囲気があるのだが、旧鎌倉銀行(今の横浜銀行)の出張所だったらしい。だからTHE BANKという名前なのである。2人でワカモーレとチリ・コン・カルネ(多分)を食べ、お酒を飲んだ。つまみもお酒も美味しい。値段も手ごろだったので、今度また鎌倉のほうに来る機会があれば立ち寄ってみたい。バーを出た後にちょっとお腹がすいたよね、ってことで、七里ガ浜にある珊瑚礁という店でカレーを食べる。なんかハワイっぽい雰囲気。こってりとしていて美味しかった。
翌日。風もおさまっていたので宿から江ノ島の方へ抜け、海岸沿いを走る。海辺には朝早いのにちらほらとサーファーの姿も見えた。走っている途中で何人もの自転車乗りを抜かしたり、逆に抜かされたりした。やはりあのあたりは走りやすいからみんなやってくるんだろう。逗子のあたりのコンビニで一度休憩し、葉山方面へ。逗子や葉山になるとサーファーではなくヨットが増えてくる。葉山御用邸なんかを横目に見たりしつつ、海岸沿いのアップダウンを楽しむ。しばらく南下した後に久里浜方面へ抜け、観音崎へ。途中、浦賀を通り、ああ、ここに黒船が来航したのか…、と感動する。観音崎では灯台に行った。観音崎の灯台は日本初の洋式灯台であるそうだ。灯台からは海の向こうの千葉・房総半島もとてもよく見えた。とても気持ちのいい景色だった。観音崎灯台を出た後は横須賀へ。三笠公園に立ち寄り、戦艦三笠を見学。そして横須賀駅近くで昼食を食べ、あとはシーサイドラインに沿って横浜まで戻り、友人と別れ、そして東京まで第一京浜で帰った。本当は自宅まで戻ろうかとも思ったんだけど(そこから約20キロ)、もうそのころには夜7時を回っており面倒だったので輪行して家まで帰った。よい2日間だった。