おおかみこどもの雨と雪

ずいぶん前から映画館で予告が流れていて、あー始まったら観に行かなきゃなー、と思っていたのでさっそく観に行ってきた。面白かった。サマーウォーズのようなヤバイヤバイどうするどうするあーもうよくわからんが行くっきゃねえ!的なハイテンション系かと予想していたけども全然そんなことはなく、むしろ淡々と、なるべく現実感を持って描かれている映画だった。おおかみおとことか出てくるのにね、意外。生まれながらにWolf or Human?という問いをかかえたおおかみこどもの雪と雨と、おおかみおとこと結婚し、その子供を産んだことによって「おおかみこどもの母」となった花の生活はいろいろと大変だけれども、それは必ずしもおおかみだから大変という種類のものでもないよなと思った(もちろんおおかみだからその大変さが強調されているということはあるにせよ)。生きていく、ってことはおおかみであれ人間であれ、大変なことだ。
ただ、最後3人がそれぞれの道を歩み始めていくあたりはちょっと性急だったかなー。特に雨の部分。先生との出会いの場面とかもっと描いてくれたら最後の旅立ちはより感動的だったんじゃないか。でもまあこの物語は花の話を聞いた雪の視点で描かれた話なので、花が知らないその部分は描かれていないのかもしれないけど。確かに、すべてのことが分かるということは実際にはないので、そういう点もこの映画は現実感をもって描かれている、と言えるのかもしれない。
あとこの物語は花の物語だ、と映画冒頭でも語られているにもかかわらず、映画のタイトルが『おおかみこどもの雨と雪』と、2人がメインなのはなぜだろうか。この表題のほうがおとぎ話っぽいから? また、なんで『雪と雨』じゃなくて『雨と雪』という順番なんだろう。雨は夜更けすーぎーにー、雪へと変わるーだーろーおおー、ということ? ……いやいや。