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理由をつけてやる(at the BAR)

「世の中には2種類の人間がいる。根拠のない自信を持てる人間と、そうでない人間だ」 会社近くのバーに初めて行った際に、そんな話をした。自分は割と理屈屋というか、小心者というか、こう、何にでも理由をつけようとしてしまいがちであるのだが、しかし、…

違う場所

出張で北海道に行ってきた。行く前には今にも雨が降り出しそうだった東京と違い(事実、帰ってきたら雨が降っていた)、北海道は晴天だった。また、北海道はすっかり秋の装いで、木々も色鮮やかに染まり始めていた。空も高かった。飛行機だとほんの1時間ちょ…

嘘だと言ってくれ

『僕らが働く理由、働かない理由、働けない理由』(稲泉連・著、文芸春秋)を読んだんだけど、登場する誰もがみな自分の分身に見えてきて、憂鬱になった。なぜ憂鬱になったかと言えば、この本を読んだことによって「俺がダメな人間で会社に行きたくないのは…

ざっくばらん

なかなか時間がとれないので(帰ってくると眠いのですぐ寝てしまう)、いくつかまとめて。国家の罠―外務省のラスプーチンと呼ばれて (新潮文庫)作者: 佐藤優出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2007/10/30メディア: 文庫購入: 35人 クリック: 235回この商品を含…

みんな元気 舞城王太郎

[rakuten:book:12066496:detail] 文庫になってたので買う。表題作を含み3作収録されている。その中でもDead for Goodがよかった。 俺は学のない男なので、どういう可能性がありえないのかよく判らない。俺と可能性は関係ない。 (舞城王太郎『みんな元気』よ…

時をかける少女

時をかける少女 〈新装版〉 (角川文庫)作者: 筒井康隆,貞本義行出版社/メーカー: 角川書店発売日: 2006/05/25メディア: 文庫購入: 12人 クリック: 88回この商品を含むブログ (320件) を見るまず、全体として、登場する少年少女たちの丁寧な言葉遣いに感動し…

モロー博士の島

モロー博士の島 (創元SF文庫)作者: H.G.ウェルズ,H.G. Wells,中村融出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 1996/09メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 45回この商品を含むブログ (29件) を見るフランケンシュタインからの流れで。モロー博士というマッドサイエ…

アンドロイドは電気羊の夢を見るか?

アンドロイドは電気羊の夢を見るか? (ハヤカワ文庫 SF (229))作者: フィリップ・K・ディック,カバーデザイン:土井宏明(ポジトロン),浅倉久志出版社/メーカー: 早川書房発売日: 1977/03/01メディア: 文庫購入: 70人 クリック: 769回この商品を含むブログ (438…

フランケンシュタイン  メアリー・シェリー

フランケンシュタイン (創元推理文庫 (532‐1))作者: メアリ・シェリー,森下弓子出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 1984/02/24メディア: 文庫購入: 6人 クリック: 30回この商品を含むブログ (68件) を見るレポートのために読んだのだが、面白い本だった。巻…

最近の読書

ゼミで使っている本にやたら登場しやがりますなのですこのチビ苺、なので、ウェーバーを読むことにして、今、読んでいます。いきなり『プロ倫』は(厚さ的に)キツそうだったので、演説集である『職業としての政治』にしました。

「東大経済卒」の十八年 鎌田慧

「東大経済卒」の十八年 (講談社文庫)作者: 鎌田慧出版社/メーカー: 講談社発売日: 1991/12メディア: 文庫この商品を含むブログ (2件) を見る先日読んだ『自動車絶望工場』の人の本。『自動車』がなかなか面白かったので古本屋で買ってみた。東京大学経済学…

自動車絶望工場 鎌田慧

自動車絶望工場 (講談社文庫)作者: 鎌田慧,本多勝一出版社/メーカー: 講談社発売日: 1983/09/08メディア: 文庫購入: 13人 クリック: 144回この商品を含むブログ (68件) を見るフリーライターである筆者が、1972年から1973年にかけて6ヶ月間トヨタの季節工と…

マリア様がみてる 仮面のアクトレス

マリア様がみてる (仮面のアクトレス) (コバルト文庫 (こ7-49))作者: 今野緒雪,ひびき玲音出版社/メーカー: 集英社発売日: 2006/06/30メディア: 文庫 クリック: 9回この商品を含むブログ (288件) を見るいまさらながらに読んだ。もはや物語進行はさほど気に…

久しぶりに

ここ数年ずっと中学時代の友人に貸していて、別に返してもらわなくてもまあいいやとか思っていた、というか貸したことすら忘れていた本が一ヶ月ほど前に返ってきて、せっかくなので(何が「せっかく」なのだがはよくわからんが)、学校へ行く途中の電車の中…

とりとめなく

上のほうでダラダラと書いていたら暇な時間がなくなってきたので、とりあえずここ最近読んで面白かったものをいくつか挙げてみる。予告された殺人の記録 (新潮文庫)作者: G.ガルシア=マルケス,野谷文昭出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1997/11/28メディア: …

ZOO 1

ZOO〈1〉 (集英社文庫)作者: 乙一出版社/メーカー: 集英社発売日: 2006/05メディア: 文庫購入: 8人 クリック: 61回この商品を含むブログ (305件) を見る乙一による短編集。以前映画は見たけどこれは未読。で、読みました。 映画のときもそうだったけど、やっ…

イッツ・オンリー・トーク 絲山秋子

イッツ・オンリー・トーク作者: 絲山秋子出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2004/02/10メディア: 単行本 クリック: 7回この商品を含むブログ (143件) を見る30代なかばの女性である「私」が主人公で、その主人公の淡々とした、しかし普通とはちょっと変わ…

一人の哀しみは世界の終わりに匹敵する 鹿島田真希

一人の哀しみは世界の終わりに匹敵する作者: 鹿島田真希出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2003/05/15メディア: 単行本 クリック: 8回この商品を含むブログ (24件) を見る「六〇〇〇度の愛」か「二匹」を読もうと思っていたんだけれども、見つからなかっ…

山の中の獅見朋成雄 舞城王太郎

山ん中の獅見朋成雄作者: 舞城王太郎出版社/メーカー: 講談社発売日: 2003/10メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 2回この商品を含むブログ (90件) を見るこの小説は背中に馬の鬣のような毛の生えている獅見朋成雄という少年が主人公の物語なのだが、風呂場…

ニートブームの火付け役?

今更ながらニート―フリーターでもなく失業者でもなくを読んだのだが、最後の方のまとめの部分は僕が今まで考えていたことと重なる部分が結構あった。例えば、近年、情報が氾濫したことで、以前よりも選択の幅が広がったようにみえて、実際は迷うことが多くな…

「ゆとり」を身につけるって、結局どういうことになるんだろう?

説明会やらテストやらで最近よく渋谷に行くのだが、埼京線ホームから出口までの距離があまりにも長すぎて、埼玉県民は都内に足を踏み入れるなと言われているような気がしてならない。新宿でも埼京線ホームだけなんか変な場所にあるし。あと、京葉線直通武蔵…

ルーツ

ここ何日か電車の中で新渡戸稲造「武士道」を読んでいる。面白い。読みながら、なぜ人は、いや僕はそうやってルーツというものを探ろうという試みをするのだろうか、などと考えている。この「武士道」という論は「日本人」という漠然とした集合体の中に通奏…

下流社会

ベストセラーになっている、三浦展「下流社会」を読む。うわあやべえ僕このまま行くと間違いなく下流じゃんとか思って焦る。自分らしさ、とか、自由に生きる、とか言ってるとやばいらしい。年収300万以下の生活なんてしたくはないので頑張らなければ!……など…

闇の後に何があるのか

人は何故眠った後に再び目を覚ますのだろうか。僕は最近非常によく眠っているのだけれども、沢山眠れば眠るほど起きた後も眠くて、再び眠りについてしまう。この調子で眠る時間が徐々に延びていったとすると、そのうち寝たまま目を覚まさなくなるかもしれな…

わたしたちの田村君 竹宮ゆゆこ

わたしたちの田村くん (電撃文庫)作者: 竹宮ゆゆこ,ヤス出版社/メーカー: メディアワークス発売日: 2005/06メディア: 文庫購入: 6人 クリック: 168回この商品を含むブログ (333件) を見るちょっと前に読み終えていたけどもう一回読んだので感想を書くことに…

サード・チルドレンはもう一人の私

香山リカの「<自分>を愛するということ」という本を読む。多重人格の症例が70年代以降急激に増加したのは何故なのか、という問題から始まり、それは「もうひとりの私」探しによるものではないかと話が展開され、幼児期の誇大自己を手放せないまま大人に…

似てる。

カイン―自分の「弱さ」に悩むきみへ (新潮文庫)作者: 中島義道出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2005/07/28メディア: 文庫購入: 12人 クリック: 62回この商品を含むブログ (123件) を見る本屋で発見したので購入。読了。でも特に今まで読んだ中島本と比べて新…

湿度が高すぎて死ねる。

朝から夕方までバイト。とにかく眠い一日だった。ずっと欠伸をしながらマウスを動かし続けた。猫背なので長時間モニターの前に座りっぱなしだと体の節々が痛くなってくる。背中が痛くなってくるのは言うまでもなく、なんか胸の真ん中あたりの骨が疼く感じも…

GOTH リストカット事件 夜の章/僕の章 乙一

GOTH 夜の章 (角川文庫)作者: 乙一出版社/メーカー: 角川書店発売日: 2005/06/25メディア: 文庫購入: 12人 クリック: 79回この商品を含むブログ (421件) を見るGOTH 僕の章 (角川文庫)作者: 乙一出版社/メーカー: 角川書店発売日: 2005/06/25メディア: 文庫…

やはり「えいえん」なんてないんだ

ズッコケ三人組の卒業式 (新・こども文学館)作者: 那須正幹,高橋信也,前川かずお出版社/メーカー: ポプラ社発売日: 2004/12メディア: 単行本 クリック: 11回この商品を含むブログ (25件) を見る「ズッコケ三人組の涙の卒業式」を読んだ。ラストの場面では思…